雨のち曇り。

朝、小雨が降りだし夕刻まで続く。

昼、10℃をきったまま気温はそう上がらない。微風なのでまだよいが、やや冷える。人通りも乏しい。

夜、就職先は海上自衛隊 文系女子大生の逆襲篇を読む。

作者は海上自衛隊初の練習艦隊経験者となった幹部自衛官のひとり。

作品は広島県江田島市にある海上自衛隊幹部候補生学校での日々を描いたもので、本書はその二作目。

タイトルに「逆襲」とあるが、いきなり優秀な幹部自衛官になるというものではなく、遠泳に陸戦訓練と悪戦苦闘する様子が描かれたのち、ラストでは無事卒業。

卒業の前に、弥山登山競技がある。各チーム（分隊）対抗で広島県宮島にある弥山の2キロの道のりを駆け足で登り、その総合タイムを競う。箱根駅伝予選会において各大学が参加選手の合計タイムの速さで順位を決めるようなもの。

かつての海軍兵学校時代から続く競争である。その時代であれば、鬼の一号生徒から何かが飛んできたことだろうが、現在の幹部候補生たちは在籍期間が短く、学年による差はなく防衛大卒業者も一般大学卒業者も同期として訓練に臨む。

作者の分隊は事前の訓練よろしく勝利する。

私はその昔に紅葉谷公園から弥山山頂へ行ったことがあるが、そこそこごつごつした岩山の中をすすんでいった。夏のことで、1時間ほどかけてやっとのことで登ることができたが、もう二度と徒歩では上りたくないと思ったことを覚えている。

場所は多少異なれども、大聖院から駆け足で10分台から20分台で走るのだから、「運動神経に劣る」という著者の自己評価は相対的なものにすぎず、私は遠く及ばないであろう。若くていささかでも素質があればそこまで到達できるのだろう。